大阪君
- 成一朗 足助
- 2016年9月5日
- 読了時間: 3分
本年度、新たに3人の新入社員を迎えたわけなんですが、今回は その新入社員のうちの一人、大阪君のお話。
彼は、もともとローカルスポットでよく一緒にスケートしていた仲間で、去年の年末に彼が就職活動で悩んでいるときに、僕が入社の手引きをしたのがきっかけで、共に働く運びとなりまして
新潟出身のオネーチャン二人の長男坊、とてもおっとりしていて、天然要素満載の性格。好みのスケーターは、マッドロドリゲス、ボビープーリオ、そんでg.love好きのちょいと通なスケーター。
農業大学から一転、不慣れな工業系の職場に悪戦苦闘の日々の始まりです。

入社して、4ヶ月が経ちますが、どうしたって、入社後しばらくは僕達の手元の作業が中心になるわけで、指示された作業を訳も分からずこなしていく毎日。
まさに「キツイ、つまらない」といったネガティブ思考が、頭の中を支配し始める頃ではないでしょうか。残念ながらこの支配は、一度始まると、とどまる事がありません。それどころか、ものすごいスピードで脳を支配いしていきます。さらに、それを食い止め乗り越えられるのは自分自身だけです。
「んっ、何かに似ていると思いませんか?」
オーリーの壁にぶち当たるスケートボード始めたての3ヶ月目辺り、三角コーンを飛び越えれるか越えれないか。越えた瞬間からほかの誰にも理解出来ない自分だけの何か特別な感覚をモノに出来る。それと同時に無数の高い壁が用意され永遠に満たされることの無い地獄の始まり。
この感覚に入社4ヶ月辺りが似ていると思うのは、僕だけでしょうか?
まず、自分が乗り越えるべきモノそれを見極めることがとても大事だと思います。オーリーで三角コーンを飛び越えるといったように明白ではなく、実際、仕事上では、その壁はとても見えにくく、おなざりにしがちなものだったりします。技術的な面、内面的、体力的、様々な要素が無数に壁として立ち上がってきます。
「モノづくり」もスケート同様それらを乗り越えていくことの繰り返しだと思います。誰にも理解出来ない特別な感覚をメイクするには、苦痛や努力はどうしたって、伴うものです。
朝から晩まで汗と油にまみれ体を酷使する、時に叱られ、誰にほめられるわけでも無い。かわいい女の子がいるわけでもなければ、モテる仕事でもない。
しかしながら、僕達の仕事はかっこいい。厳密に言うと僕はこの仕事は世界一かっこいいと自分で自分に勝手に思い込ませているのです。
ひょんな事からこの職場で共にモノづくりをする仲間となった3人の新入社員達、僕に出来る事といったら、持てる技術をすべて伝え、時に叱る程度と思います。
「ほかの誰にも理解出来ない特別な感覚」残念ながらこれを与えることは、僕には出来ないのです。
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